アルコールの過剰摂取による依存症が深刻な社会問題になっている。
本人の社会復帰が困難になるだけでなく、
家庭崩壊や犯罪発生にも少なからず影響を与えている。
しかしながら、依存症の若年化に歯止めがかかっておらず、
なかには飲酒以外の大変危険な方法で摂取する者が相次いでいる。
最近、その危険とされる方法の詳細が明らかになった。
アメリカのニュースメディアが報じたところによると、
生理用品のタンポンにウォッカを浸し、
それを直腸ないしは膣に挿入して血液にアルコールを流すそうだ。
大変危険であり、急性アルコール中毒で気絶するケースもあるという。
この方法は、長らくアメリカで都市伝説のように扱われていたもので、
実際にアルコール漬けのタンポンで、摂取するのは馬鹿げたことであり、
冗談のように考えられていたのだが、
近年になって若者の間で急速に広まっているそうだ。
タンポンは生理用品である。
男性には用途がないように思われるのだが、一部の10代男性はお尻に挿入して、
直腸から血管にアルコールを流し込むというのだ。
専門家の説明によれば、この方法は飲酒よりもはるかに強力とのことだ。
飲酒であれば、血液に取り込まれるまでの間に、ある程度の時間を要するのだが、
直腸から摂取すると、すぐに血中にアルコールが流れるため、
急性アルコール中毒に陥る危険性がある。また、気絶さえしかねないそうだ。
できるだけ早く、長く酔いたいと考える若者は、この方法を試みるのだが、
そのまま病院に直行する事例が相次いでいる。
問題なのは、
この方法であれば、アルコール検査で引っかからないと考えている者が多いことだ。
だが、血中にアルコールが流れてしまえば、それを隠すことはできない。
それにも増して、命は危険にさらされる羽目になる。
現在アメリカを中心に、世界各国でも同様の報告が挙げられており、
ひどいことにFacebookでファンページが立ち上がっている。
また、同グループを経由して
やり方をレクチャーするハウツービデオも公開されているそうだ。
もし飲酒による急性アルコール中毒の症状が見られた場合には、
胃腸を洗浄する方法で対処できる場合もあるのだが、
この方法では血液を洗浄するわけにはいかない。
当然、体にかかる負担が大きいだけでなく、
後々にも体に悪影響を及ぼす可能性もある。
上記のような摂取方法は
アルコールの飲酒を規制する法律から逃れるための手段のひとつであり、
安易に規制法律を作ったところで、現状は何一つ変わらない。
むしろ、文化、習慣を超えた摂取方法に追い込むことで、
最初からアルコールを薬物として摂取する環境ができあがってしまい、
現在よりも更に深刻な健康障害を
助長してしまう可能性があるのかもしれない。
我が国でこのようなアルコールの摂取が流行ることを阻止する為にも、
世界各国が行った規制と結果に基づき、その成功と失敗に学び、
更に生じた問題にもきちんと対処がされた我が国独自の対策が必要である。