このテーマには珍しく美しい装丁、表紙のテイカカズラの花言葉が「依存」で、鎌倉期の歌人藤原定家が皇女に心を寄せた思いに因むと初めて知った。
アルコール依存症が誰でもかかる病気で、家族全体を巻き込んでゆく怖さに今さらながら引き込まれた。
十数年全日本断酒連盟に勤務した著者だから書けた「真実の記録」が綴られている。
こんなにすごいとは知らなかった。
帯の「少女の詩」には思わず涙した。
著者略歴
直江文子
長年にわたり人材派遣会社に勤務。
管理部門にて派遣スタッフの採用・研修・人材育成に携わる。
その後、公益社団法人全日本断酒連盟の事務局に約13年勤務。
平成25年株式会社彩人材教育を設立、代表取締役。メンタルヘルス・依存症・ビジネスマナー等のテーマの研修活動を行うほか、執筆・講演活動に活躍中。
GCDF‐JAPANキャリアカウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士(国家資格)、産業カウンセラー(一般社団法人日本産業カウンセラー協会)、メンタルヘルス教育トレーナー(中央災害防止協会)
目次
アメシストとしての私の道標
産業カウンセリングの現場から「もしかしたら依存症?」
中学校出前講座より「私のアルコール依存症の体験談」
「断酒会会員の体験談をうかがって」中学校生徒アンケートより
アルコール依存症って、どんな病気か?
私と断酒会の出会い
「断酒会」と「公益社団法人全日本断酒連盟」
実録・「断酒幸福」1~7
回復の記録・「包まれたい」「午前二時雨の音を聞きながら」
対談「断酒会の中にだけいたのではダメ」付・アルコール依存症と飲酒運転
和歌山県紀南新生断酒会一泊研修会より―詩『相棒』 詩『ある少女の詩』 詩『飲むんか飲まへんか』
講演「語るは最高の治療」―大分県断酒連合会主催シンポジウム
講演「これからの断酒会に必要なこと」―九州ブロック熊本大会にて
シンポジュウム「DVを理解する」より―今治市公開市民センター
断酒会会員のあるご家族からの手紙
寄稿「私と断酒会」
生活保護における就労支援
もしかして「ネット依存症」?
アルコール依存症の回復とは…
「開かれたこころ」をはぐくみ、生まれ変わること。
それは、こころのふれ合う一人との出会いから。
アルコール依存症からの回復の道は、完全に酒を断って新しい生き方を自ら創造していくしかない。
治療に正面から取り組む著者が、アルコール依存症の全容と回復の活動を通して、現代に生きる人の不安への処方箋を提示する。
著者略歴
今道 裕之
1934年大阪市生まれ。1960年大阪医科大学卒業。
1961年インターンを経て大阪医科大学精神神経科入局。
1970年からアルコール医療にとり組み、1971年新阿武山病院副院長に就任。
その後、大阪府立公衆衛生研究所精神衛生部、アルコール専門の藍陵園病院長を経て、
1987年より特定医療法人大阪精神医学研究所新阿武山病院理事長に就任。
2004年理事長を退任し相談役に就任。
(社)大阪精神保健福祉協議会会長。
(社)全日本断酒連盟顧問。
(社)大阪府断酒会顧問
1.アルコール依存症の発症要因
2.分類と診断基準
3.アルコール関連身体疾患
4.回復過程とその治療
5.通院治療と入院治療
6.精神療法
7.家族療法
8.自助グループ
9.アルコール症の長期予後
精神医療の光と影──苦悩。
苦闘する青年医師。
自然な眠りをもたらすソムニジンとは?
内容紹介
「大学を卒業する時点で、専攻科目を決めなくてはならない。
私は精神科を選んだ。
だが、決して容易な選択ではなかった。」
画期的な効果が期待され、導入された新薬。
予想外の展開が……。
苦悩する青年医師。
精神医療にまつわる、医師、患者、看護師の
人間模様をも温かな眼差しで描き切る。
アルコール依存症病棟で起こる様々な出来事、事件。意外な結末が大きな感動を呼ぶ。
著者著者略歴
1984年医学部卒業後、精神医療に従事。
現在は単科精神科病院にて勤務。